スタッフブログ  - 日常の中の非日常

extraordinary in everyday life

日常の中の非日常

AIも人も同じ。伝わらなければ意味がない


最近、AIが生成する文章や画像に触れる機会が増えましたね。その精度の高さに驚く一方で、「なんだかピンとこないな…」と感じることも少なくないのではないでしょうか。思い描いたイメージに近づけるためには、プロンプト(指示)を細かく、具体的に入力する必要があると痛感します。これは、AIに限った話ではありません。私たち人間同士のコミュニケーションでも、同じことが言えます。

「言わなくてもわかるだろう」は伝わらない

私たちは、自分の頭の中に明確なイメージや考えを持っていても、それを相手に伝えきれずにもどかしい思いをすることがあります。

例えば、仕事で部下に指示を出すとき。「あれ、よろしくね」とだけ伝えて、部下が思った通りの成果を出せなかった経験はありませんか? 「あれ」が何を指すのか、どのようなレベルの完成度を求めているのか、具体的に伝えなければ、部下は戸惑ってしまいます。そして、最終的には期待と異なる結果になってしまうことも。

家族や友人との間でも同じです。「察してほしい」という気持ちは理解できますが、言葉にしなければ伝わらないことはたくさんあります。相手はエスパーではありません。あなたが何を考え、何を望んでいるのかを明確に伝えなければ、誤解やすれ違いが生じてしまうのは当然のことなのです。

具体的な言葉が、具体的な結果を生む

AIに「美しい絵を描いて」とだけ指示しても、AIは何を「美しい」と感じるのか分かりません。しかし、「夕焼けを背景に、満開の桜が舞い散る日本の風景。水彩画風で、温かい色合いを基調に、手前に小川が流れている様子を加えて」と具体的に指示すれば、よりイメージに近い絵が生成される可能性が高まります。

これは人間関係でも同様です。

  • もっと頑張ってほしい」ではなく、「〇〇の業務において、今週中にこの部分を△△のように改善してほしい」
  • 「適当に食事を済ませよう」ではなく、「今日は中華料理が食べたいな。特に麻婆豆腐が美味しいお店を知らない?」

このように、具体的に言葉にすることで、相手はあなたの意図を正確に理解し、具体的な行動に移すことができます。

コミュニケーションは「手間」をかける価値がある

「いちいち細かく説明するのは面倒だな」と感じるかもしれません。しかし、その「手間」を惜しむことで、
後々の手戻りや誤解、人間関係の軋轢など、より大きな「手間」や「問題」に発展する可能性があります。

AIも人間も、アウトプットの質はインプットの質に大きく左右されます。
自分の考えや求めるものを明確にし、具体的な言葉で伝える努力をすることで、
AIはあなたの期待に応え、人間関係はより円滑になるでしょう。